いつも当店をご愛顧いただきありがとうございます。
京仏壇をつくっています 蝋色から戻ってきました。
蝋色とは「漆塗の表面を平らに研ぎ磨いて光沢を出す、仕上げ作業」となっております。漆塗の仕上げ(上塗)には「タテ仕上げ」と「蝋色仕上げ」があります。蝋色仕上げは雨戸・障子・上・下の台輪、引き出しの前板や上段・下段など目がよくいく部分を鏡面仕上げにピカピカに仕上げる方法です。この蝋色の工程には「漆塗=塗師」とは別に「蝋色師」と別の職人さんが存在します。これは京仏壇の特徴ではないかと思います。
一方「タテ」は蝋色という工程をしないのですが、漆の仕上げ作業には塗師やさんがほこりやゴミがつかないように一番気を使われる作業です。小さなゴミがついてしまうといけないので裸で作業を行ったり、綿でなく化学繊維の服をきて作業されたりと気を使われています。
さて、そんな蝋色の工程から戻ってきました。
蝋色師さんの一番の道具は「手」です。
わかりにくいですが左は蝋色前、右が蝋色後です。写真を撮っている私が写るくらい鏡面仕上げです。そして黒い。ただ写ればいいわけではありません。これは職人さんのこだわりです。これだけの職人さんの手間をかけて京仏壇は作られていくのです。
今日もお付き合いありがとうございました。また工程が進みましたらお伝えいたします。