いつも当店をご愛顧いただきありがとうございます。
ずっと、新調の御仏壇の発信ですがもちろん、もちろんそのほか御仏壇のことならお伺いいたしますのでご連絡お待ちいたしております。
さて、先日は蝋色の工程から御仏壇が帰ってまいりました。
次は金箔押の工程で大半の部品は箔押屋さんへ旅立っております。この作業と同時進行で先日の蝋色の工程でピカピカに仕上がった引き出しの前板を蒔絵の工程へと進んでいます。
お客様のご意向を確認して職人さんと図案を相談。
蒔絵には大きく「平消」と「磨き=研ぎ出し」と2種類があります。この2種類を漆をつかって高さを出した「高蒔絵=江戸高」とあり、
①平消蒔絵②江戸高(高蒔絵)③平磨き(研ぎ出し蒔絵)④盛り上げ磨きの4種類が一般的となっております。価格も④が最高級となっており値段は①と比べると10倍となっております。もちろん手間も日数をものすごくかかります。
今回は「平磨き蒔絵」です。磨き蒔絵とは平蒔絵を描いた上に漆を塗りかぶせ表面を研磨して下の蒔絵(金粉)層を出す技法であり、漆と蒔絵の部分が均一になっているため意図的に削ったり、表面を強く傷つけたりしない限り金粉は取れません。また、研ぎの工程で蒔絵を出していくので直接的な光り方でなく落ち着いた光を放つようになります。それだけ職人の腕が必要な技法になります。
上の写真は違う仏壇のものになりますが職人さんの作業風景です。
左の写真が今回の絵です。内部の三杯引き出しは草花、下台の引き出しは水鳥になります。
こうして蒔絵師さんに描いていただいた引き出し板は金箔を押し終わった引き出しを待って保管されます。
今回もお付き合いありがとうございました。